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コロナ禍で加速する行動追跡、監視社会の脅威を忘れるな ビッグデータへの依存度は高まる一方

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新型コロナウイルスの感染が確認されるようになってから、韓国は感染者の個人情報と行動履歴をかなり詳しく公開するようになった。同様のシステムは他国でも急速に導入が進んだが、その成果や個人情報に対する懸念度合いは国によってさまざまだ。

韓国の追跡システムは相当な物議を醸している。移動履歴の詳細な開示が倫理的に見て一線を越えるものだったからだ。感染者についてはカラオケバー、ラブホテル、ゲイバーなど立ち寄った場所の具体的な情報が携帯電話の緊急メッセージで近隣住民に通知される。

韓国のシステムが突き抜けているのは、この点だけではない。この追跡システムは携帯電話の位置情報と移動履歴、医療データ、警察の防犯カメラ映像、クレジットカードの決済情報を結び付けるもので、これらを分析するのはスマートシティー戦略のために用意されたデータ処理センターだ。韓国はこれにより、それまで1日かかっていた感染者の接触追跡をわずか10分に短縮したと伝えられる。

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