かいぬま・よしひさ 1956年生まれ。78年慶応大学法学部卒業。87年米ハーバード大学ロースクール修了。88年ミネベア(現ミネベアミツミ)入社、取締役。2009年社長、17年から現職。ミネベア中興の祖、高橋高見氏は義父。(撮影:梅谷秀司)
新型コロナウイルスによって機械需要は急激に落ち込んでいる。そんな中、極小ベアリング世界最大手のミネベアミツミは2020年度の業績予想に幅を持たせながらも、上限では増収増益と予測する。09年の社長就任以来、M&A(合併・買収)を原動力に同社を総合部品メーカーへ変貌させた貝沼由久会長兼社長に、コロナ禍での強みを聞いた。

──今回の試練をどう捉えますか。

精神的負担は旗艦工場のあるタイで11年に発生した洪水のほうが大きかった。あのときは(影響を受けたのは)何社かだけだった。コロナは試練だとは思っていない。

リスクマネジメントを重視してきた。だからコロナ禍では、赤字にならないことを強みにできている。例えばベアリングは自動車減産で環境が厳しいが、ほかの製品でカバーできている。外出が減ってもゲーム機が売れるというように、幅広い分野の製品群を持ち、バランスを取るように意識してきたことは間違いではなかった。

どこかが下がったとしてもどこかが上がる構成になっているので、これも驚くことではない。

──今期はOIS(光学式手ぶれ補正機構)もプラス要因として見込んでいます。