欧州において、新型コロナウイルスによる経済危機は深刻。この危機から復興を進める政策の柱になっているのが「グリーンリカバリー」だ。写真はブリュッセルで会合を開いた欧州連合首脳。7月19日撮影(Francois Walschaerts/Pool via REUTERS)

7月17日から18日にかけて、欧州連合(EU)の首脳はブリュッセルで会合を開き、欧州連合が提案している7500億ユーロ(8520億ドル)の復興基金について合意に達することを目指す。加盟国は現在、パッケージに含まれる補助金と融資の割合や、もしあれば支出にどのような条件を付けるべきかなど、いくつかの問題で意見が分かれている。しかし、首脳が合意に達したら、最も重要な問題は、加盟国が資金をどのように使うべきかということになるだろう。その答えは明らかではない。

各国政府は、潜在的に相反する2つの目的を持っている。第一に、欧州経済は、「社会的」な消費形態(レストラン、バー、コンサートホールなど)の制限を補うために、また所得が低下した人々の支出を支えるために、需要の増加を必要としている。ミュンヘンのifo研究所の研究者は最近の論文の中で、ドイツ企業を対象とした調査を引き合いに出し、COVID-19が現在デフレの影響を与えていることを示している。これは、需要に対する制約が供給に対する制約よりも大きいことを示唆している。

第二に、欧州諸国はデジタルの機会を十分に取り入れ、今後10年間でカーボンニュートラルに向けてより迅速に前進する必要がある。そのため欧州委員会は、加盟国が復興財源の大部分を、環境保全とデジタルの移行を促進しながら長期的な成長を促す投資と改革に費やすことを提案している。