週刊東洋経済 2020年7/18号
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「患者さん1名、付き添い1名がこれから向かいます」。6月下旬の夕方。成田空港第2ターミナルに設けられた検疫所には、所内の放送を受けて緊張が走った。米国・ダラスからの到着便で、新型コロナウイルス感染の疑いがある体調不良の乗客が発生したのだ。

しばらくすると、誰もいない連絡通路を通って車いすに乗せられた患者が検疫所にやってきた。日本人とみられ、ぐったりしている。青いガウンを着た検疫官の医師らに囲まれて健康状態などを書類に記入した後、簡易的に設けられたブースに移動し、PCR検査を受けた。終了後は、ほかの乗客とは分けられた部屋に移動し、検査結果を待つことになる。

海外から新型コロナが持ち込まれるリスクを低減するために強化されているのが、こうした水際対策だ。この“防波堤”をめぐり、海外との一部往来再開が目前に迫る中で政府は難しい判断を迫られる。

米ダラス発の成田便の機内で、体調を崩した乗客が発生。飛行機から先に降り、検疫官に囲まれながら検疫所に姿を現した
一般の乗客は、グループに分かれ降機。健康状態などを問診票に書き込み、PCR検査を受ける
検査結果が出るのを空港内で待つ人の休憩用に、手荷物受け取りコーナーに段ボール製のベッド

空港検疫で再び陽性者増