コロナ徹底検証 「日本モデル」は第2波に耐えられるか

✎ 1〜 ✎ 19 ✎ 20 ✎ 21 ✎ 22
拡大
縮小

世界では新型コロナウイルスの感染爆発が続いている。一方、日本では感染の第1波を乗り切った「日本モデル」への肯定的評価が根強い。はたしてその内実は?

本誌:長谷川 隆、石阪友貴、野村明弘、風間直樹

週刊東洋経済 2020年7/18号
書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

特集「コロナ徹底検証」の他の記事を読む

欧州や東アジアでは収束したかにみえる新型コロナの感染拡大。しかし、南北アメリカや西アジア、中東、アフリカでは感染爆発が続き、世界の感染者数は1100万人以上、死者数は53万人を超えた。日本では4月に新規感染者数はいったんピークを迎えたが、7月に入ると再び増え出している。東京都では7月上旬、新規感染者が連日100人を超え、4月上旬と同じ水準だ。「夜の街」でのPCR検査で掘り起こしている事情もあるが、外出自粛が解かれ経路不明の感染者も増えている。

日本の感染者数が約2万人、死者数が978人(7月7日時点)と外国と比べ相対的に少ないことについて、「まじめさや清潔好きのおかげ」といった論調が国内で流布している。しかし子細に振り返ると、とても褒められたものではないことがわかる。PCR検査、医療体制、経済対策……。その場しのぎで何とか対処したというケースが散見される。次に備えて何をすべきか。それを知るためにもコロナ第1波を検証する。

週刊東洋経済編集部
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
コロナ徹底検証
インタビュー/北海道大学大学院教授 西浦 博
国益を懸けた開発競争
PCR検査の拡充と新手法の開発
世界エイズ・結核・マラリア対策基金 局長 國井 修
感染爆発の米国、ブラジル
慶応大学医学部教授 宮田裕章
「接触確認」の可能性と限界
水際対策の難しい舵取り
Part3 第2波に備える、往来再開が「第2波」の引き金に?
国際医療福祉大学医学部教授 和田耕治
国立国際医療研究センター 国際感染症センター長 大曲貴夫
“命の砦"で何が起きていたのか
見逃されたコロナ関連死
「教訓」生きず、PCR目詰まり
神戸大学大学院 教授 岩田健太郎
なぜ死者数が少なかったのか
Part2 第1波を検証、“日本勝利"のミステリー
悪影響は卒業後も続く
重要情報がわからず検証不可能
リスクに見合った賢い対策を
コロナ禍を克服できるか
「自粛過剰」批判は妥当か
Part1 政策の功罪、8割削減にバッシングの嵐
「42万人死亡」は過大だった?
コロナ徹底検証
「日本モデル」は第2波に耐えられるか
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内