「5月の新車販売台数は2桁増というが、それはメーカー出荷ベースの話だ。ディーラー店頭での実売台数は減少しており、状況は厳しい」。国有中堅自動車メーカー、長安汽車の朱華栄総裁は6月13日、重慶市で開催された自動車業界のフォーラムでそう述べた。

中国汽車工業協会が6月11日に発表したデータによれば、5月の中国の新車販売台数(メーカー出荷ベース)は219万4000台と、前年同月比14.5%増加、4月に続いて2カ月連続で前年同月を上回った。前月はマイナスだった乗用車の販売台数も同7%増で、2年近く続いた前年割れにようやく終止符を打った。

このデータを根拠に、市場関係者の間には自動車販売は本格的な回復期に入ったとの見方が広がりつつあった。朱氏の発言は、そうした楽観論にクギを刺すものだ。自動車販売会社などの業界団体である中国汽車流通協会が6月10日に発表した5月の在庫指数は1.55と、ディーラーが消化するのに1カ月半以上かかる在庫を抱えている。とくに中国メーカーの独自ブランド車が苦戦を強いられている。乗用車販売数における中国ブランドのシェアは5月は34.1%と、4月より0.5ポイント低下した。

2022年には自動車産業の外資規制が完全に撤廃される。中国ブランドはもちろん外資系も、魅力の乏しいブランドは市場から淘汰を迫られることになるだろう。

(財新記者:安麗敏、原文の配信は6月14日)

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