(bee/PIXTA)

東日本に本店を構えるある第二地方銀行の幹部は、コロナ禍で世間が混乱していた6月初旬、在宅勤務中の自宅のパソコンで、あるデータを見つめていた。

自行はもちろん、周辺地銀の業績推移をはじめとする財務情報がびっしり詰まったデータだ。この幹部は、コロナ禍の長期化で不良債権が増加して自己資本を毀損した場合、どう動くべきかについてシミュレーションしていたのだ。

政府は、地域経済を支える地銀が機能不全に陥る事態を防ぐため、金融機能強化法を改正。経営責任や収益目標を求めないほか、15年以内とされる返済期限を設けないといった“餌”をぶら下げ、公的資金を注入しやすくした。

だが、かつて注入された際、金融庁から箸の上げ下ろしまで細かく指導された経験から、地銀関係者の間ではアレルギーが強く、「できれば避けたい」(地銀幹部)というのが正直なところだ。

とはいってもマイナス金利でトップラインの伸びは期待できないし、経費率も高止まりしている。そこにコロナ禍が加わり、「再編によって、店舗やATM(現金自動出入機)といったコスト要因を削減するしか生き残る道は残されていない」と考えたのだ。

3年後に再編時代到来か