週刊東洋経済 2020年7/11号
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コロナ禍の影響で業績が悪化し、自己資本が毀損している地方銀行が現れ始めた。今後は体力勝負となり、財務基盤が脆弱な地銀は苦境に立たされる。ではそうした地銀はどこか? 地銀102行の財務データを使い、「危ない地銀」ランキングを作成した。

詳細は下の「表の見方」のとおりだが、「収益性」「成長性」「健全性」を表す財務データを選び、それぞれ点数化、その総合得点が低い順に並べた。

中でも今回は健全性を重視。「不良債権比率」と「自己資本比率」の配点を20点ずつと高く設定した。収益性は有価証券運用を含めた「コア業務純益」と、有価証券運用を含めない「本業利益」、効率性を示す「経費率」の3つのデータから得点を算出している。なおコア業務純益は、金融庁が2019年9月から開示項目にした投信解約益を除く数値を利用した。一時的な利益要因を除外するためだ。成長性は「貸出残高伸長率」と、「役務利益比率」を使って得点を算出している。

第二地銀が上位に並ぶ

1位になったのはスルガ銀行。18年5月に発覚した不適切融資の影響で不良債権比率が高止まりしているのが響いた。2位以下の上位には旧相互銀行の第二地銀がずらりと並ぶ。不良債権比率が高いのはもちろんのこと、収益性や成長性でも伸び悩んでいる。

収益が伸びなければ、不良債権急増に備えて自己資本を積み増すこともままならない。今後の危機局面では、その脆弱性が露呈するはずだ。

[表の見方]ランキングの作成:方法対象は埼玉りそな銀行を除く地方銀行102行。2019年度(20年3月期)の各行の決算数値から、収益性、成長性、健全性がわかる7つの指標を取り出し、各項目の偏差値を算出。その偏差値1位の銀行の得点を満点とし、2位以下の点数は偏差値に応じて比例配分した。その合計点数を「危ない地銀」ランキングの総合得点とし、低い銀行ほど危険度が高い。指標と配点(満点の点数)はそれぞれ下のとおり。▲はマイナス