オンラインで授業する学校の先生。コロナによる雇用減は深刻な社会問題だ(AFP/アフロ)

州財政の苦境が、新型コロナウイルスの感染拡大で深まっている。連邦政府の追加支援を得られなければ、米国景気の大きな足かせになりそうだ。

非農業部門就業者数が前月比250万人増と幅広い産業で雇用者数が増え、失業率も改善した5月の雇用統計。だが、例外的に雇用者数を大きく減らした業種が州・地方政府である。コロナ禍が深刻になる2月以来の減少者数は約160万人と、2008年のリーマンショック時の約2倍に達した。

州・地方政府の雇用者急減は、財政の厳しさが背景だ。ほとんどの州政府は州法などで均衡財政を義務づけられている。だがコロナによる景気悪化で落ち込む税収と、失業で貧困者向けの医療保険(メディケイド)に頼る人が増えた歳出を受け、各州とも州予算の一部を削減し赤字回避を急いでいる。同時に、州政府からの補助金削減を受け、市町村などの地方政府も緊縮財政に追い込まれた。