英オックスフォード大学教授 苅谷剛彦(かりや・たけひこ)1955年生まれ。米ノースウェスタン大学大学院博士課程修了、博士(社会学)。東京大学大学院教育学研究科助教授、同教授を経て2008年から現職。著書に『階層化日本と教育危機』『増補 教育の世紀:大衆教育社会の源流』『教育と平等』など。(撮影:尾形文繁)

緊急事態宣言の解除とともに、各地で休業措置が取られていた学校の再開が始まった。とはいえ、通常どおりへの復帰というわけにはいかないようだ。

こうした事態を受け、政府は2020年度第2次補正予算に、小・中学校へ加配する教員3100人と学習指導員6万1200人、スクールサポートスタッフ2万0600人の対象経費を計上した。休校中の学習の遅れを取り戻すための措置だという。全国の小中学校はおよそ3万校。単純に計算すれば、10校に1人の教員、1校に2人の学習指導員が配置されることになる。数のうえでは心もとない。

それと並んで問題なのは、こうした追加資源をどのように配分するかである。できるだけ効果的な資源配分を行おうとすれば、どの学校や地域を優先するかという課題に直面する。その際に、行政はどのようなエビデンス(実証的な根拠)を持っているか。