スマホアプリやインターネット上で完結する取引が拡大している

店舗の「3密」──。緊急事態宣言後、銀行が直面した想定外の課題だった。

銀行がコロナ禍でも店舗を開けていたのは、資金繰り支援のような急を要する相談に対応するためだった。しかし実際には外出自粛で時間のできた顧客が「不急」の要件で殺到してしまった。

まさに、銀行のデジタル化の遅れを改めて浮き彫りにした出来事だった。取引のデジタル化が十分に進んでいれば店舗の3密を避けることができ、本当に必要な業務に専念できただろう。

そもそも業務のデジタル化について、銀行はこれまで「顧客ニーズに合わせて進めなければならない」(三菱UFJ銀行幹部)と、急速に進展させることをためらっていた。しかしその状況は一変、顧客側から銀行のデジタル取引を求める動きが強まっている。