取締役と監査役・監査等委員の出席率を独自集計。安易な選任の実態が明らかになった。(撮影:尾形文繁)

本誌はすべての上場企業を対象に、株主総会の招集通知書に記載されている役員の取締役会への出席率を集計した(下表)。6月15日の集計時点で出席率が70%未満となった社内・社外取締役は69人、社外監査役・取締役監査等委員は93人だった。そのうち83人は独立役員の届け出がある。

ランキング上位企業への取材からは、知名度重視で選ばれた大物経営者の存在や、出席率が低い取締役への不信感、安易な専門家起用の実態が明らかになった。

出席率が低く、改善の兆しがない取締役には厳しい目が向けられている。例えば、議決権行使助言会社の米ISSは、取締役会への出席率が75%未満になった人については、特段の理由がない限り、再任議案への反対を推奨している。

議決権を実際に行使する機関投資家の間でも、出席率が低いことを理由に再任議案に反対する動きが広がる。例えば、第一生命保険が開示している議決権行使結果を見ると、3月までに株主総会が終了した富士製薬工業のRウェスマン氏やオプトランの林敏(リンミン)氏について、出席率が低いことを理由に反対している。