6月15日、河野太郎防衛相が記者団に対して陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。河野氏は、配備を予定していた秋田県と山口県の知事にも同日、電話で報告した。〈河野氏は今回の配備計画停止の理由について、山口配備に必要な措置を講じるうえで「相当のコストと期間を要することが判明した」と説明した。/山口配備をめぐって、地元住民らの大きな懸案になっていたのが、迎撃ミサイルを打ち上げた際に切り離す推進装置「ブースター」の落下だった。防衛省は、レーダーや発射装置と民家などの間に約700メートルの緩衝地帯を設け、迎撃ミサイルが飛ぶ経路を制御することで、ブースターを演習場内に落下させると説明。「安全に配備・運用できる」としてきた。/これに対して河野氏は、米側との協議の結果、確実に演習場内に落下させるためにはシステム全体の大幅な改修が必要で、相当のコストと時間を要することが判明したと明らかにした。「コストと期間に鑑みて、イージス・アショアを配備するプロセスを停止し、国家安全保障会議に防衛省として報告をして議論をいただいて、その後の対応を考えていきたいと思う」と語った〉(6月15日付「朝日新聞デジタル」)。

筆者が得た情報だと、河野氏は12日に安倍晋三首相と菅義偉官房長官にイージス・アショアの配備計画を停止する意向を伝え、了承を得たが、どのように発表するかについて首相官邸と打ち合わせていなかったようだ。したがって、河野氏の突然の発言で、一時、永田町(政界)と霞が関(官界)は騒然となった。とくに自民党に対して事前の説明がまったくなかったために16日朝の自民党国防部会は、机をたたき、怒鳴る人もいて大荒れだったという。