東京五輪の選手村として仮使用後、分譲マンションに改装予定の「HARUMI FLAG」(東京・中央区)。コロナ軽症者の収容施設として取り沙汰されるなど、五輪延期の余波で大きな影響を受けた

「日を追うごとに問い合わせが減っている」。緊急事態宣言発令後の4月中旬、神奈川県内の不動産仲介会社は不安を吐露した。3月以降、マンション市場は文字どおり「凍結」状態に陥った。新築マンションのモデルルームはまさに「3密」の空間で、大手デベロッパーを中心に営業を自粛。中古マンションでも仲介店舗の閉鎖や内覧のキャンセルが相次ぎ、新築・中古マンションとも取引が縮小した。

完全回復には時間

緊急事態宣言が全面的に解除された5月下旬以降、販売現場は順次再開した。モデルルームの客足は「コロナ前の8~9割の水準に戻った」(中堅デベロッパー)が、完全回復にはまだ時間を要する。