2020年1月にアマゾンが賃借した埼玉県の久喜DC(18年9月竣工)(提供:ESR LTD.)

物流施設への旺盛な需要はコロナ禍でも増すばかりだ。とくにEC(ネット通販)事業者が施設の確保に躍起になっている。在庫保管などのために大型施設を必要としているからだ。

EC最大手のアマゾンは2017年ごろから積極投資を続け、ほぼ四半期ごとに新たな物流施設を確保している。20年1月には物流施設大手・ESRが開発した埼玉県久喜市の「久喜ディストリビューションセンター(DC)」の一部、約7万平方メートルを賃借した。

EC大手の楽天も存在感を増している。直近では千葉県習志野市で物流施設約6万平方メートルを賃借し、6月に稼働させた。また神奈川県大和市でも約4万平方メートルの施設を新規に賃借し、21年初頭の稼働に向けて準備を進める。

こうしたEC事業者のニーズを受けて、3PL(物流の一括受託)事業者も業容を拡大し、旺盛な物流施設の需要を支えている。不動産サービス大手のJLL(ジョーンズ ラング ラサール)の谷口学チーフアナリストは、「物流施設マーケットは当面大きく減退することはない」と話す。

施設の多機能化も進んでいる。物流施設大手・日本GLPは神奈川県相模原市で、研究開発や生産などの機能も備えた大規模施設を開発する。21年8月から24年2月にかけて順次竣工し、総面積は約65万平方メートルに及ぶ。同社の帖佐義之社長は「オフィススペースとしての評価も高い。物流施設の用途はさらに広がるだろう」と語る。