インターネットは極めて重要かつグローバルなインフラだ。感染防止の封鎖措置で社会・経済活動はただでさえ大打撃を受けている。そうした状況でデジタルなネットワークまでもが滑らかに機能しなくなれば、その代償ははるかに深刻なものとなるだろう。

パンデミックの封じ込めにはデータを効果的に活用する必要があるが、それにはオンライン環境が欠かせない。在宅勤務、自宅学習、日常生活のネット依存度も高まっている。要するにサイバー空間の安全が日に日に切迫した問題になってきているということだ。サイバー空間そのものが“パンデミック”の脅威にさらされているとなれば、なおさらだろう。

急増するサイバー被害

世界のサイバー被害は3月上旬以降、かつてないペースで拡大している。個人情報を抜き取って現金を詐取したり、在宅勤務者から機密情報をだまし取ったりするフィッシング詐欺はすでに昨年の2倍以上となり、中には被害が6倍に増えた地域もある。空港、送電、港湾、上下水道施設などの重要インフラを狙ったサイバー攻撃も多数確認されている。コロナ患者を治療している病院までもが標的になった。世界保健機関(WHO)の発表によれば、WHOが受けたサイバー攻撃も5倍に増えている。