中国の新興カフェチェーンで米国のナスダック市場に上場する瑞幸咖啡(ラッキン・コーヒー)の不正会計事件をめぐり、中国の関係当局が創業者で董事長(会長に相当)の陸正耀氏の刑事訴追を視野に入れていることが、財新の独自取材で明らかになった。

複数の関係者によれば、中国国家市場監督管理総局と中国財政省が相次いでラッキンの調査に着手し、陸氏が粉飾を指示した電子メールなど多数の証拠を押さえたという。

ラッキンは登記上の本社は英領ケイマン諸島で、上場先は米国だ。中国当局による直接の監督の対象ではない。だが今年3月1日に施行された「改正証券法」は、「中国国外での証券発行およびその取引によって中国国内の市場秩序を乱し、国内の投資家の合法的権益に損害を与えた場合は、本法の規定に従って法的責任を追及する」と新たに規定した。

「この条文は、ラッキンのような企業に対しても中国の関係当局が管轄権を持つことを意味する。なぜなら経営実体はすべて中国国内にあるからだ」。当局に近いある関係者は、財新記者にそう解説した。

今年4月2日、ラッキンは昨年4月から12月までの売上高の半分近くに当たる22億元(約339億円)が不正に水増しされていたと発表。それをきっかけに、米国市場に上場する中国企業に対する強い不信が投資家の間に広がった。

(財新記者:沈欣悦、原文の配信は6月6日)

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