(Zenzen / PIXTA)

吹き荒れる強烈な逆風を、電機各社は耐え抜くことができるのか。本誌は経営の根幹となる「現金を稼ぎ出す力」に注目した。東証33業種の電気機器、精密機器に該当する会社について、過去実績5期分の累計営業キャッシュフロー(CF)を算出。決算が5期に満たない企業などを除いた291社を対象に、ワースト50とベスト50をランキングした。

ワースト1位はAV機器の中堅メーカー、船井電機だ。北米が売上高の6割弱を占めており、主力製品である低価格帯のテレビが中国勢との厳しい競争にさらされている。最終損益(純損益)は過去10期のうち8期で赤字だ。一般に200%あれば短期的な資金に問題がないとされる流動比率(流動資産÷流動負債)は311.9%、自己資本比率は72.4%ある。直近2期は在庫圧縮などで営業CFも黒字となったが、稼ぐ力を取り戻す必要がある。

2位はオンキヨーで、主力のAV機器の縮小が止まらない。自己資本比率は2019年3月末時点で10.8%(20年3月期の決算は遅延)しかない。転換価額変動型の転換社債発行や債務の株式化などで資本増強を図るが、肝心の収益力の回復が見えてこない。

3位の松尾電機は、コンデンサー大手。主力製品である車載向けタンタルコンデンサーの不振が続いている。セラミック製に比べて競争力が低下していることが原因だ。20年1月末の時価総額が10億円を下回ったため、上場基準に抵触し、上場廃止の猶予期間(21年6月末まで)に入っている。