週刊東洋経済 2020年6/20号
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「ソニーは利益率15%が必要」

モルガン・スタンレーMUFG証券 調査統括本部 株式調査部 エグゼクティブディレクター 小野雅弘(おの・まさひろ)慶応大学卒業後、山一証券入社。複数の証券会社を経て2003年から現職。民生用電機、精密機器を担当。(撮影:尾形文繁)

大手電機メーカーの中でも、ソニーは新型コロナの影響を相対的に小さく抑えられそうだ。平井一夫・前社長が始めたポートフォリオ改革はほぼ完了した。ゲームや半導体の収益化が進んだことで、テレビやカメラといったエレクトロニクス事業への依存度が下がり、単品販売から継続的に収益を得るビジネスモデルに転換している。

現在のソニーはグループ全体で「多様化のもたらす価値」に重点を置く。5月に発表したソニーグループへの社名変更は、この姿勢を明確に示している。金融事業を完全子会社化することで、事業構造のコングロマリット(複合企業)化はこれまでよりも強化される。

ただし、ソニーの利益率が約10%なのに対し、任天堂は約27%あり、複合企業ゆえのディスカウントがあることは事実。早期に利益率を15%まで上げることで、投資家からのこうした指摘を減らせるだろう。株式市場がコロナ前のソニーに期待した営業利益1兆円の水準まで業績を回復させられるかも焦点になる。