日産は生産能力2割削減を軸にコロナ危機下での経営再建を急ぐ

コロナ危機は自動車各社に「選択と集中」を迫る。今年の世界新車販売は前年比2000万台減の7000万台前後にまで落ち込む予測が大勢を占めつつある。世界の全市場で需要が喪失され、その回復に数年かかるとなれば、固定費が大きい自動車メーカーの台所事情は途端に悪化する。

一方、自動運転や電動化など「CASE」と呼ばれる新技術向けの投資負担が重い状況は当面続く。「成長投資を絞ると自動車業界では生き残れない。シェアの低い市場からの撤退など今こそ事業の精査が必要だ」(ゴールドマン・サックス証券の湯澤康太アナリスト)。

「選択と集中」が急務なのが日産自動車だ。2019年度の最終損益は6712億円の赤字(前期は3191億円の黒字)に転落。構造改革関連費用に約6000億円を計上したほか、500万台を割るほどの新車販売の不振が響いた。

「失敗を認め正しい軌道に修正する。回収が見込めない余剰資産を整理し、強い地域や車種に持続的に経営資源を集中していく」