慶応義塾大学経済学部教授 太田聰一(おおた・そういち)1964年京都市生まれ。京都大学経済学部卒業、ロンドン大学大学院修了(Ph.D)。名古屋大学大学院経済学研究科教授を経て2005年から現職。専門は労働経済学。著書に『若年者就業の経済学』、共著に『もの造りの技能─自動車産業の職場で』『労働経済学入門』など。(撮影:梅谷秀司)

5月29日に発表された4月の労働力調査では、4月末1週間の就業状態が調査され、緊急事態宣言が全国に広がる中での雇用情勢が浮き彫りになっている。

懸念されていた完全失業率(季節調整値)は2.6%と前月比0.1ポイントの上昇にとどまった。ただ、就業者数は前年同月に比べて80万人減少しており、88カ月ぶりの減少となった。非正規雇用者が97万人減少したことが大きく影響したが、とくに52万人という女性のパート労働者の減少が目につく。

就業から離れた女性パートの多くは家事などの非労働力状態になった。産業別の就業者数では、宿泊業・飲食サービス業、卸売業・小売業、製造業の減少が目立った。コロナ禍の影響は鮮明だ。