週刊東洋経済 2020年6/6号
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テレワークへの移行で、思わぬ出費を迫られた人は少なくない。大手素材メーカーに勤務する30代の女性社員は、4月の光熱費が前月比で3割ほど上がったという。生産性を上げるためにワイヤレスキーボードやクッションも購入した。だが「在宅勤務のための手当はなく、うちの会社は原則残業代もつかない」と嘆く。

家庭向け電力小売りを手がけるアイ・グリッド・ソリューションズが契約者6000人超に実施した調査では、テレワークを始めた人は3割。その人たちの、3月15日から30日間の電気使用量は前年同期比で平均36%増、料金に換算すると1700円増えた。勤務先からテレワーク中の光熱費の補助が出るかとの質問には、8割が「支給されない」と回答している。仕事と私生活の光熱費を切り分けて算出するのが難しいということも補助が出にくい理由だろう。

このほかにも携帯電話やWi-Fi利用などの通信費、机やいす、パソコンの周辺機器などの購入費用が負担だという声は多い。

IT企業は支援に積極的

こうした社員の出費を負担するかどうかは企業によって姿勢が分かれる。支援に積極的なのがIT企業だ。金銭だけでなく、オフィスの自席のいすやパソコンモニターを自宅に配送する企業もある。