もりた・ちょうたろう 慶応義塾大学経済学部卒業。日興リサーチセンター、日興ソロモン・スミス・バーニー証券、ドイツ証券、バークレイズ証券を経て2013年8月から現職。日本国債市場での経験は通算で20年超。グローバルな経済、財政政策の分析などマクロ的アプローチに特色。(撮影:大澤 誠)

ポストコロナにおいて、以前とはまったく違ってしまうものがあるとの見方は多い。例えば、「テレワーク」や「時差通勤」など仕事をめぐる環境、慣習に関するものは、完全には元に戻らないかもしれない。しかし、それらは新しいライフスタイルの定着ということでもあり、付随した新しいビジネスも拡大していくと予想される。

一方で、ポストコロナにおいて元に戻らないかもしれず、かつ、それがネガティブな影響を及ぼしうる事柄もおそらくある。例えば、「財政規律」と「市場機能」がそうかもしれない。

そんなことを言うと、「こんな緊急時に“財政規律”などと言っている人間は愚かだ。人命と借金をてんびんにかけるなんて人道にもとる。絶対に必要な借金は躊躇なくすべきだ」というような反論が寄せられるだろう。