天才の考え方 藤井聡太とは何者か?(加藤一二三、渡辺 明 著/中央公論新社/1400円+税/219ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。
[Profile] かとう・ひふみ 1940年福岡県生まれ。早稲田大学中退。54年に当時の史上最年少記録14歳7カ月で四段に昇段してから2017年6月20日の引退まで、62年10カ月にわたりプロ棋士として活躍。
わたなべ・あきら 1984年東京都生まれ。加藤一二三、谷川浩司、羽生善治に続き、史上4人目の中学生棋士となる。棋王、王将、棋聖の三冠(2020年4月時点)で現役最強棋士。

プロ棋士への道は、険しい。かつて米長邦雄・永世棋聖が「兄たちは頭が悪いから東大に行った。私はよかったから棋士になった」と話したように、プロ棋士を目指す奨励会は日本有数の「頭脳集団」ともいわれる。だが、ひたすら将棋に打ち込むエリートたちの中でも、中学生にしてプロ入りした「天才」は長い歴史の中でわずか5人にすぎない。加藤一二三、谷川浩司、羽生善治、渡辺明、そして藤井聡太。本書はそのうち加藤、渡辺の2人が、将棋にとどまらず、物事をいかに捉えているかを語る。

勝負事にどのような気構えで臨むのか、運やツキを信じるか、自分の「型」にはどこまでこだわるべきか、事前の研究はどのようにすべきか、直感は正しいかなどなど。仰々しいタイトルだが、われわれ凡人の参考になることも多い。