正門近くの時計台とクスノキ。現在のクスノキは2代目(撮影:梅谷秀司)

東京大学と並ぶ、国内最難関大の京都大学。自由の学風で、異能や個性派の「変人」が多い大学として知られている。

2014年に就任した山極壽一総長は「社会との風通しをよくし、外の世界で活躍できる野性的で賢い学生を育てたい」と公言し、改革の指針を「WINDOW構想」として15年に具現化した。

京大が掲げる方向性に見合った学生を獲得するため、入試制度の改革にも着手した。その1つが16年にスタートさせた推薦入試「特色入試」だ。高校での学習や課外活動の成果、志望する学部に必要な基礎学力や学習意欲を総合的に評価する入試だ。応募できるのは各高校から男女1人ずつまでという制限がある東大の推薦入試と異なり、京大の特色入試は主に自己推薦の形態をとっている。

20年度は10学部計で158人の募集に対して915人が志願、5.8倍の倍率になった。とくに理学部は16倍を超える倍率となり、狭き門となった。駿台教育研究所の石原賢一・進学情報事業部長は「本当は東大を志望していたが、大半の学部は高校の推薦が必要ないので京大の特色入試にしたという声も聞く。志願者数も伸びているし、大成功だ」と評価する。

海外からも優秀な高校生を獲得すべく、動き出している。18年に立ち上げた「Kyoto iUP」は、世界各国の最優秀層の学生を学部に入学させる事業だ。教職員が海外の高校に出向き、リクルート活動を行う。多様な地域から優秀な学生を獲得するために、選考段階での日本語能力は問わない。学部入学前の半年間を予備教育期間と位置づけ、徹底した日本語教育・教科教育を施す。その後、学部の4年間を経て卒業となる。