週刊東洋経済 2020年5/23号
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働き方や生活様式の変化、中長期的なリスクまで、今後の注目点をエコノミスト16人に答えてもらった(本記事は週刊東洋経済」5月23日号38〜40ページ記事「低成長、デフレに逆戻りも」には掲載しきれなかったアンケートを掲載したものです)。

Q. コロナの感染拡大が長引いた場合に、日本経済に起きる大きな変化、中長期的なリスクは?

構造的な停滞(1%未満の成長)から構造的な縮小(恒常的なマイナス)に陥り、財政や社会保障が維持できなくなるリスクがある。

もちろん、新しい環境に政府・企業・社会が早期に適応できる柔軟性を示せればいいが、医療・教育・商習慣などが変わらないと、国・企業・社会は環境変化に適応できないまま衰退するかもしれない。

Q. コロナ危機をきっかけに起きると思われる注目すべき日本社会の変化は?

働き方はリモートが増えて、人事評価のあり方も変わらざるを得ない。すでに進みつつあった日本型雇用の修正は一段と加速するだろう。

また、国の役割が大きくなり、管理が強化されていくとみている。

 

Q. コロナの感染拡大が長引いた場合に、日本経済に起きる大きな変化、中長期的なリスクは?

感染防止策によるブレーキと景気刺激策によるアクセルのはざまで、つねに不安定な経済状況が続くことになる。消費性向は構造的に低下するだろう。オフィスビルの需給は大きく悪化する一方、IT関連のニーズは堅調になる。

Q. コロナ危機をきっかけに起きると思われる注目すべき日本社会の変化は?

すでに以前から起こっていることだが、従来の常識がますます変わっていくのではないか。テレワークの一層の普及、終業後の飲み会といった社内行事は衰退する。構造不況的な業種での淘汰が加速していくとみている。

 

Q. コロナの感染拡大が長引いた場合に、日本経済に起きる大きな変化、中長期的なリスクは?

一つは、経済対策をもっと強化する必要があるので、政府債務が大きく膨れ上がる可能性がある。このため、そのあとで信認のある中期的な財政赤字削減プランを策定しないと、将来、日本銀行が金利を上げる経済環境になったときに、政府債務管理の持続性維持と物価の安定の間に利害の衝突が生まれる可能性が高まる。

二つ目に、感染拡大が収まった後でも、すでに世界的にゆっくりとみられ始めている「脱グローバル化」の動きがさらに進む可能性があり、その悪影響は日本にも及びうるだろう。

Q. コロナ危機をきっかけに起きると思われる注目すべき日本社会の変化は?

オンラインサービスが進展し、産業の構造転換を促すとともに、在宅勤務の進展といった働き方の変化も促す可能性が高い。

 

Q. コロナの感染拡大が長引いた場合に、日本経済に起きる大きな変化、中長期的なリスクは?

財政を再建するためのフレームワークの再構築が必要になる。

また、通信・無人化・システムイノベーション関連の投資が増加し、一部の生産設備の国内回帰が起きるなど投資行動に変化が生じる。

Q. コロナ危機をきっかけに起きると思われる注目すべき日本社会の変化は?

テレワーク、フレックスタイム、分散型オフィスなどの活用で働き方の変化は加速する。教育や子育てにおいても、オンライン活用の大幅拡充や学校の形態多様化など変化していく。

消費に関連した流通・決済も変わり、自動化・無人化が促進される。海外でなく国内への旅行が増える。