2015年のショパン国際コンクールを制したチョ・ソンジン。全世界から注目を集める若き俊英だ(©Harald Hoffmann/DG)

この5月から6月にかけて予定されていたチョ・ソンジンのピアノリサイタルツアーが、新型コロナウイルスの影響によって12月に延期された(一部公演は中止)。併せて彼がソリストを務める予定だったフィンランド放送交響楽団の来日公演も中止となり、ピアノファンは二重の落胆だ。

チョ・ソンジンの名を世に知らしめたのは、2015年に開催された「第17回ショパン国際ピアノコンクール」だ。世界最古にして最高の権威を誇る同コンクールの優勝により、当時21歳のチョの評価は決定的なものとなった。一方で、09年に弱冠15歳で成し遂げた「浜松国際ピアノコンクール」優勝以降、11年「チャイコフスキー国際コンクール」および14年「ルービンシュタイン国際ピアノコンクール」第3位と、階段を着実に上ってきた実績も見逃せない。

では、前回の覇者であるチョは、自らの飛躍のきっかけとなったショパンコンクールをどのように見ているのだろう。昨秋行った取材から気になる言葉を拾ってみた。