(Zenzen/PIXTA)

簡単にAIを作れるサービスがあっても、使いこなす前提となる知識がなければ持て余してしまう。ここでは、AI人材を目指すビジネスパーソンが知っておくべき基礎を解説する。

そもそもAIというのは概念であり、言葉の定義が曖昧だ。「人間と同じような知能を持つ機械」「知能を作る技術を搭載した機械」「知能があるように見える機械」など、状況によって意味が異なることが少なくない。

そこで生まれたのが「強いAI」「弱いAI」という考え方だ。実際に人間のような知能を持つものを強いAI、知能があるように振る舞うだけのものを弱いAIと呼んでいる。似たような概念に「汎用型AI」と「特化型AI」というものもある。汎用型AIは、単体で人間と同じようにどんな作業でもこなせるAIのことだ。特化型AIは「掃除ができる」「将棋を指せる」といったように、特定の作業に限って人間と同等以上にこなせるAIのことを指す。知能ではなく「何ができるか」に焦点を当てた概念だ。

AI研究の目標は人間の知能を機械で再現することだが、本質的な意味での強いAIや汎用型AIは誕生していない。現在普及が進んでいるAIはすべて、弱いAIや特化型AIに分類される。

AIをめぐる昨今のトレンドで重要視されているのが、自ら学習する能力を持つかどうかだ。従来の工業用ロボットは人間と同じように精巧な加工ができるが、これをAI搭載ロボットと呼ぶことはない。技術者がロボットの動きを細かく設定する「ティーチング」という作業が必要で、機械の学習能力は必要ない。

風穴を開けた深層学習