消費者は何に価値を見いだすか。その変化を捉える必要がある(撮影:今井康一)

世の中が不況に陥ると真っ先に見直される支出の代表が、マーケティング予算かもしれない。しかし過去の経験が示すのは、変化の時こそ、むしろマーケティングに力を入れないといけないということだ。

そもそもマーケティングとは「広告宣伝」のみを意味するものではない。やや難しい言い回しになるが、マーケティングのすべてを言い表す表現は「価値の交換をデザインすること」である。すなわち、市場を定義し、価値を定義し、価値をつくり出し、そして価値を伝えること。商品やサービスが売れるのは、顧客が価値を感じるからである。

しかし、天変地異や不況は人々の価値観を大きく変えてしまう。顧客が何に価値を感じるかが変わってしまえば、企業は新しい価値を定義し、つくり出し、それを伝えていかなくてはいけない。今売れている商品が、アフターコロナの世界でも同じように売れ続ける保証はまったくない。