家電量販店で目立つ位置に置かれている高機能家電の販売が急速に鈍化

コロナ不況は家電の国内市場も直撃している。白物家電の出荷額は消費増税前の昨年9月までの1年間、ほぼ毎月、前年を上回る堅調な推移を続けていた(日本電機工業会調べ)。共働き世帯が増え、家事の時短ニーズが高まったことで、高機能な高額家電が売れていたためだ。ただ昨年10月の消費増税後は前年同月を5%前後下回る月が連続。そしてコロナ不況が国内でも表面化した今年2月、10.8%減に急落した。

こうした市場の変化が日本の有力家電メーカー、パナソニックとシャープを襲う。利益率が5%程度の両社の家電事業にとって、高額品の割合が大きい国内家電市場は利益率を押し上げる役割を担っていた。それが通用しなくなり、2月以降の採算悪化は必至だ。

ソニーも厳しい。家電だけでなく、全社売上高の約1割を稼ぎ出す映画事業へも影響が及ぶためだ。5月に米国で公開予定だった、期待の大型映画『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』の公開が延期になった。日本での公開日も未定だ。映画制作の中心地ハリウッドがあるカリフォルニア州では3月19日から外出禁止令が出ており、今後も映画制作に遅れが出る可能性がある。

さらに、画像センサーや放送用機器と並ぶソニーの稼ぎ頭、ゲーム事業も揺らいでいる。全世界でシリーズ売り上げ累計2000万本を超える大ヒット作『ザ・ラスト・オブ・アス』の新作発売が無期限の延期となったからだ。