一橋大学大学院教授 佐藤主光(さとう・もとひろ)1992年一橋大学経済学部卒業、98年加クィーンズ大学博士号(経済学)取得。2009年から現職。専門は財政学。政府税制調査会委員なども務める。著書に『地方税改革の経済学』『地方財政論入門』、共著に『震災復興 地震災害に強い社会・経済の構築』など。(撮影:梅谷秀司)

新型コロナウイルスが猛威を振るう中、医療の持続性が問われている。4月2日時点で死者が1万3000人を超えたイタリアは医療崩壊の状態にあるとされる。わが国でも今後感染者数が爆発的に増加するオーバーシュートが起こる可能性は否めない。このとき感染者を治療する病床数は十分かどうかが懸念されている。

こうした中、東京都は重症患者向けの病床(ベッド)数について「感染症指定医療機関」を中心に最大700床を目指すという。症状が中程度の患者向けの病床は最大3300床とする。全国的には厚生労働省が感染症指定医療機関について新型コロナ感染患者以外の入院を制限するよう都道府県などに通知した。

また、総務省は全国の公立病院に対して重症患者を優先的に受け入れる病床の確保を要請している。しかし、感染が拡大して患者が病院に殺到すれば新型コロナ治療はもとより、ほかの疾患の患者の治療も危うくなりかねない。