首都圏を中心に、お受験必須の私立小学校の人気は根強い。教育の質の高さや、同じ系列の中学・高校にエスカレーター式に進学できるなどの魅力がある。人気を集める私立小の強さは何なのか。首都圏や関西などにある注目校の教育の特色、卒業後の進路など最新の情報を探った。

慶応義塾横浜|勉強重視で幼稚舎を超える倍率

「体験教育」「自己挑戦教育」「言葉の力の教育」が教育方針

慶応の2つ目の小学校

2013年に新設された慶応義塾横浜初等部。横浜市青葉区あざみ野の住宅街に校舎を構える。同じ慶応の一貫校である慶応義塾幼稚舎(東京都渋谷区)は小学校受験屈指の人気校として例年定員の10倍を超える志願者を集めるが、横浜初等部は近年その倍率を上回っている。

人気の理由は、幼稚舎とは異なる教育方針にある。「同じ慶応の付属校とは思えないくらい、180度違う」と、小学校の受験塾・アンテナ・プレスクールの石井至校長は評する。

幼稚舎は「まず獣身を成して、後に人心を養う」という福澤諭吉の教えに従い、身体能力の向上を優先。クラスによって多少の差はあるが、無理に勉強をさせず、宿題もほとんど出さない。6年間クラス替えはなく、担任の教員も代わらない。子どもは伸び伸び育つが、中には中学以降、勉強で苦労する子どももいるという。

一方、横浜初等部は変化の激しい社会で活躍できる人材の育成を目指し、しっかり勉強させる。2年に1回クラス替えがあり、担任も代わる。時代に即した教育により、社会の変化に対応できる優等生を育てているのだ。

入学試験で保護者の面接を行わないのは共通するが、学費や進路にも違いがある。