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迫り来る「感染爆発」 コロナ戦争は国家総力戦に

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東京のロックダウン、病床の不足──。日本はどう戦うのか。

本誌コラムニスト:野村明弘
スペインの首都マドリードでは国際会議・展示場が野外病院として使われている

新型コロナウイルスとの戦いが、戦時体制ともいえる国家の総力戦に突入した。世界の先頭を走るのは、死者数が最多のイタリア(1万0779人、3月30日時点)やスペイン(6803人、同)などの欧州や米国だ。

戦闘の最前線は医療現場だ。感染爆発で多数の患者が病院にあふれ、医師や医療機器、装備品などが不足している。重症者への対応が遅れて死者が増大し、医療従事者の2次感染も広がっている。

スペインの首都マドリードでは病床の不足に対応し、国際会議・展示場に野外病院を設置した(上写真)。英国も2012年のロンドン五輪の会場となったエクセル展覧会センターへの野外病院設営を決めた。

各国政府は、医療向けの財政支出を拡大し兵站(へいたん)を支えることに加え、国民総動員のロックダウン(都市封鎖)で見えない敵との戦いを進めざるをえない。それによって大打撃を受ける経済や金融システムの崩壊を押しとどめるため、文字どおり「紙幣を刷りまくって」金融・財政政策の大拡張に打って出ている。

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