週刊東洋経済 2020年4/11号
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中学受験ブームが復活している。森上教育研究所の集計によると、首都圏(1都3県)の私立中学受験比率は2008年の12.2%から徐々に回復し、今年の入試ではピーク時と同程度の13.9%まで持ち直した。

背景には、不透明な大学入試改革や大規模私大の定員の厳格化がある。大学受験のハードルが上がったため、付属校や、6年かけて入試対策をする中高一貫校に人気が集まっている。

「その動きが最も顕著なのが、タワーマンションが次々と建設された湾岸地区」と指摘するのは森上展安・森上教育研究所代表。高額物件を購入できる財力を背景にわが子に高学歴を身につけさせる教育投資を怠らない。

同時に、通わせる公立小学校のブランドにもこだわる。東京・中央区の晴海や月島、勝どき周辺のタワマンに住む親たちは、同区にある「名門公立小」に通わせるために移り住んだという人も多い。

中でも「高層ビルの中で学ぶ小学校になる」と、注目されているのが中央区立城東小学校だ。

城東小学校は東京駅前で建設中の高層ビルに入居予定

東京駅八重洲口の目の前で進む「八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」は、三井不動産が中心となって進めている再開発事業で、22年に地上45階地下4階建ての超高層ビルが建つ予定だ。もともと同地に校舎があり、現在、中央区坂本町公園内の仮校舎に移転している城東小は、ビルの完成とともに低層階4フロアに校舎を構えることになる。このビルの最上階には、日本初進出となるブルガリホテル東京が開業することから「ブルガリ小学校」と呼ぶ人もいる。

日本橋ですし店を3代にわたって営む店主に話を聞くと、「オフィスビルみたいな無機質な場所で小学校の教育が成り立つわけがない」と言うが、その一方、湾岸地区のタワマン族の保護者からは、「かつての城東小はビルに囲まれて日当たりが悪く、暗い印象があった。しかし再開発される高層ビルに入ることでさらに人気が上がっていく」という声があった。

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