(kou / PIXTA)

筆者が教育の取材を始めた1990年代、小学校で「忙しくなった」という声をよく耳にした。そう言いながら多くの教員は、意欲的に授業改善に取り組んでいた。今でも中学・高校と比べて小学校には純粋に理想の教育を追究しようとする雰囲気が根強い。

それが、なぜ今や教員の3割が過労死ラインまで働かざるをえなくなったのか。振り返ると、学習指導要領の規定と運用の問題に行き着く。現実との狭間で苦悩を深めた30年間だったといえる。

指導要領は、時代の変化に対応して、ほぼ10年サイクルで改訂されてきた。下表は、各指導要領に対応した年間標準授業時数(学校教育法施行規則で規定)の変遷だ。