新型コロナウイルス蔓延に伴う緊急の医療強化策と第3弾の経済対策。その考え方について岸田政調会長に聞いた(撮影:尾形文繁)
新型コロナショックの経済影響緩和策を党として取りまとめる自民党政務調査会。そのポイントを岸田会長に聞いた(取材は3月27日)。

 

――前回のインタビューから2週間経過しました。現状の認識は。

欧米を中心にますます感染が拡大している。この状況をみて思うのは、約100年前の1918年のスペイン風邪、1820年のコレラ、そして1720年のペスト、100年に一度、こうした世界規模の感染症の拡大というのが歴史に残っている。今回の感染の拡大というのは、その100年に一度といわれる大きな感染の拡大なのではないか。

1957年生まれ。82年早大法卒、日本長期信用銀行入社(~87年)。93年に祖父、父の地盤を引き継ぎ広島1区から衆院初当選(9回連続)。2012~17年に外相を務め、17年から現職。宏池会(岸田派)の領袖であり、「ポスト安倍」の有力候補(撮影:尾形文繁)

こういった危機感を強く持っている。現状の日本においては、国民の皆さんの協力と医療関係者をはじめ多くの関係者の努力によって、感染者数、とくに重篤者や死者数は抑制されている。ただ、昨今の東京における感染者数の増加等を考えると、予断は許さない。引き続き危機感をもって取り組まなければいけない状況だ。

――経済へのダメージも大きい。

よくリーマンショックと比較される。リーマンショックの場合は、金融が毀損されてその後、実体経済への影響が拡大するという流れだった。今回は感染症に対応しなければいけないため、人とモノの動きがピタッと止まる。そのため、突然お客が来なくなったとか、予約が90%キャンセルされたとか、要は需要が突然喪失してしまうというようなかたちで、実体経済、地方経済を直撃している。リーマンショックと比較すると、内容において大変深刻なものがある、このように認識をしている。

加えて、政策の対応余地が少ない。各国とも、財政においても金融においても政策対応の余地はリーマンショックのときと比べて、かなり限られている。こういった点を考えても、今回の新型コロナウイルス問題は深刻であり未曽有の危機である、という認識を持っている。

3つのフェーズで対策を打つ必要がある

――需要が消失する中で、観光や小売りなど多くの業種の企業が苦戦している。4月以降に打ち出す第3弾の緊急経済対策のポイントは。