30年ぶりのMET上演となった、ガーシュウィンの傑作オペラ『ポーギーとベス』(©Paola Kudacki/Metropolitan Opera)

映画館でオペラを楽しむ「METライブビューイング」2019-20シーズン最大の注目公演、ジョージ・ガーシュウィンの『ポーギーとベス』の上映が目前だ(4月3~9日)。驚くべきは、今回の公演がMET(米ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場)での30年ぶりの上演であること。ガーシュウィンの出身地ニューヨークでのこの状況から、オペラ界における『ポーギーとベス』の位置づけが垣間見える。

ガーシュウィン(1898~1937)が世に出たきっかけは、作詞家の兄アイラと生み出したポピュラーソングの数々だ。名曲「スワニー」などの大ヒットで一躍人気作曲家となったガーシュウィンは、クラシック音楽にも活躍の場を広げる。オーケストラの作曲技法を身に付けるため、当時の現役最高の作曲家たちの門をたたいたときの話が面白い。