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プーチン氏がちらつかせる「大統領5選」の可能性 立候補の可能性が高まれば北方領土交渉が遅延する

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2024年で任期満了となるロシアのプーチン大統領の5選を可能にしようとする動きが出てきた。〈ロシアのプーチン大統領は(3月)10日、下院で演説し、次期大統領選に自らの立候補を可能にする憲法改正法案を支持する考えを表明した。2024年の任期切れに伴い、すでに計4期に及ぶ大統領職から退任するとの見方が広がっていたが、同年に予定される次期大統領選で5度目の出馬に踏み切る可能性も出てきた。/下院で審議中の改憲法案は大統領任期を「2期まで」と定めている。与党・統一ロシアのテレシコワ下院議員が提出した追加の改憲案では、改憲法の発効時の大統領はそれまでの任期を「計算に含めない」と制限をなくし、さらに大統領職を務められるとした〉(3月11日付「日本経済新聞」電子版)。

この提案を行ったワレンチナ・テレシコワ氏は1963年6月、「ボストーク6号」に搭乗し、世界初の女性宇宙飛行士になった。宇宙から無線で「私はカモメ(ヤー・チャイカ)」と呼びかけたことが有名だ。現在83歳のテレシコワ氏は最近、目立った政治活動を行っていない。今回の提案もプーチン氏の意向を反映してなされたものであることは間違いない。テレシコワ氏の提案を含む改憲案は3月11日に国家院(下院)、連邦院(上院)で承認され、4月22日に国民投票が行われることになった。

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