のざき・あきら 1960年生まれ。84年早稲田大学商学部卒業後、住友金属鉱山入社。2013年に執行役員、14年に取締役。経営企画部長や金属事業本部長を経て、18年から現職。(撮影:今井康一)
鉱山開発から製錬、材料製造まで一手に担い、世界でも類を見ないビジネスモデルを持つ住友金属鉱山。車載向け電池に使われる正極材が好調な一方、原料となるニッケルや主力の銅など鉱物資源権益の確保が世界で過熱する。住友グループの源流事業を受け継ぐ非鉄金属の老舗は激動の世界でどう成長を図るのか。野崎明社長に聞いた。

──ノーベル賞の受賞でも話題になったリチウムイオン電池などの電池向け材料事業が好調です。

当社はパナソニックに電池の原料となるニッケル酸リチウムを納入し、パナソニックは電気自動車(EV)を製造する米テスラに製造した電池を供給している。世界で自動車に対する環境規制が厳しくなっており、EVやハイブリッド車の需要は増えている。電池材料の市場規模も大きくなる。

市場拡大に対応するために正極材の生産規模を上げていく。現在は月産約5000トンだが、2025~27年度中に1万トンにする。

──国内外の材料メーカーも増産していく構えの中、競争するうえでの強みはどこにありますか。