きたお・よしたか 1951年生まれ。74年慶応大経済学部卒業後、野村証券入社。78年英ケンブリッジ大学卒業。92年野村証券事業法人三部長、95年ソフトバンク常務などを経て、99年ソフトバンク・インベストメント(現SBIホールディングス)社長兼CEOに就任。(撮影:今井康一)

ネット証券界では3年後の株式売買手数料ゼロ化を宣言し各社を競争へと駆り立て、銀行界では地銀連合構想をぶち上げ地方銀行に相次いで出資──。

SBIホールディングスが今、金融界に再編の嵐を巻き起こしている。率いるのは歯に衣着せぬ発言で知られる北尾吉孝社長(69)だ。古巣の野村証券をはじめとするライバル証券会社から、かつての盟友・孫正義ソフトバンクグループ会長兼社長まで、北尾社長が本音で語った。

──新型コロナウイルス感染拡大で、昨日(2月25日)は日経平均株価が一時1000円超も下げました。ベンチャー企業投資が多いSBIにも影響が出ていますか。

株価が下がったといっても出来高は大きく増えている。為替もボラティリティーが上がって、ずいぶん儲かりますよ。

影響はもちろんある。保有している一部の有価証券の市場価格が大幅に下がっている。しかし、われわれはアーリーステージの未公開株への投資が主力。それほど大きなリスクがあるわけではない。

一方、日々の企業活動には大きな影響が出ている。自社主催で百何十人かが集まるセミナーはキャンセル。仕事関連で僕が出席するパーティーも、立食形式のものは全部キャンセルしたし、着席形式もほとんどキャンセルした。4月についてもキャンセルしなければいけないかもしれない。

──改めてですが、年頭に自身のブログで「金融業界は再編の嵐が吹き荒れる」と予言していました。