Jeremy Nixon 1990年英ウォーリック大学卒(MBA)。P&Oネドロイド、マースクラインを経て2008年日本郵船入社。17年7月から現職。

日本郵船、商船三井、川崎汽船が2017年10月に設立したコンテナ船統合会社、オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)は、初年度の18年度こそ赤字決算だったが、19年度の業績は好調だ。ジェレミー・ニクソンCEOに戦略を聞いた。

──なぜシンガポールに本社を置いたのですか。

親会社3社のうち2社のコンテナ事業の本部が当地にあり、その人材をそのまま新会社で活用できる。政府が海運事業を手厚く支援している点も大きい。

──規模で業界6位。

順位より強みを伸ばすことが重要。当社は120カ国に展開しているが、すべて「ONE」ブランドで営業しているのが強み。合併を繰り返した会社の中には、複数ブランドで営業しているところもある。また、港から港に運ぶサービスにとどまる業者もいるが、当社はトラック、鉄道も活用して荷主の元から配送先まで運ぶフルサービスの事業を行っている。最新式の冷凍冷蔵コンテナを使った輸送にも強みがあると自負している。

──今年の市況は?

中東問題や新型肺炎といった不透明要因はあるが、決算年度が始まる4月以降は落ち着くのではないか。20年度の計画は発表していないが、若干ポジティブに見ている。

──コンテナの色がピンクで目立ちます。

ピンクではなくマゼンタ(笑)。遠くからでも識別しやすい。今は親会社のコンテナも残っているが、コンテナの耐用年数は10〜12年なので、10年後には大半がマゼンタに置き換わる。

(聞き手 大坂直樹)

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海運

米中貿易摩擦や燃料油規制が不透明要因

海運業界の先行きには不透明感が漂っている。当面の焦点は米中貿易摩擦が鎮静化するかどうかだ。制裁関税を受けて、すでに家具類などを運ぶ中国発米国行きのコンテナ貨物の荷動きが鈍化。さらに2020年から実施される硫黄酸化物(SOx)規制も重荷だ。こうした中、邦船大手は収益安定化を急ぐ。株主からの監視も強まる中、市況変動に左右されにくい経営体質へ早期に移行できるか。