気候変動対策、廃プラスチック削減、サプライチェーンにおける人権問題の解決、働き方改革──。企業が取り組むべき課題は年々増えている。複雑化するCSR(企業の社会的責任)と財務の両面から「信頼される会社」を見つけるべく作成している「CSR企業ランキング」。14回目の今回はトップ3を通信会社が独占し、KDDIが昨年の2位から初のトップとなった。

各部門は人材活用12位、環境8位、企業統治+社会性6位、財務3位と圧倒的強さはないもののバランスよく上位になり、総合力で頂点に立った。

技術で社会課題に挑む

KDDIフィロソフィを基本理念とし、「安全で強靭な情報通信社会の構築」「多様な人材の育成と働きがいのある労働環境の実現」などをCSR活動の重要課題にあげる。専任のサステナビリティ担当役員が会社の課題を幅広く見渡せる体制を整備。大規模災害時の公衆無線LANや充電設備の設置などインフラ提供者としての使命感は強い。

国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)にも積極的だ。離島経済新聞社とともに離島地域の活性化を目的に「しまものプロジェクト」を実施するなど、自社の技術を活用した幅広い取り組みで企業統治+社会性が高かった。

ただ、人材活用には課題が残る。女性管理職比率7.1%、有給休暇取得率71.9%、障害者雇用率2.53%などは低い数字ではないが、トップクラスとは差がある。同社は2008年の人材活用得点は48.1点で50点にも満たなかった。そこから10年以上かけて着実に改善を進めてきた。今後もこの改善力に期待したい。