日本の海運大手3社のコンテナ船事業を統合した「ONE」のコンテナ船(©PSA Singapore)

20世紀半ば以降、世界の物流の姿を大きく変えた「コンテナ」。規格化された金属製の箱に貨物を詰めて輸送するというアイデアは瞬く間に世界中に広がり、とくに国際貿易を担う海運業界に大きな影響を与えた。

海上コンテナ輸送は1956年、米国の運送業者だったマルコム・マクリーンが創設した海運会社シーランドが、タンカー改造の船に58個のコンテナを積んで運航したのが本格的な始まりとされる。

機械部品や衣類、電化製品などの貨物を統一規格の箱に詰め込んで運ぶコンテナ輸送は、港での荷役にかかる時間やコストを削減できることから急速に普及し、66年には国際海上コンテナ輸送がスタート。日本の船会社で初のコンテナ船は68年に就航した日本郵船の「箱根丸」で、コンテナの積載量は752TEU(20フィート換算のコンテナ個数)だった。

それから約50年。現在の世界最大級のコンテナ船は積載量が2万3000TEUを超えるまでに巨大化し、2018年の世界のコンテナ荷動き量は約1億6480万TEUに達する。

そして、コンテナ船業界の勢力図も様変わりした。とくに近年は世界規模のM&A(合併・買収)が進み、00年代には17社あった主要船社が18年には9社に集約。日本郵船、商船三井、川崎汽船の大手海運3社も17年にコンテナ船事業を切り離したうえで統合し、オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)を設立、日本の大手コンテナ船社は1社に集約された。各社が手を組むアライアンスも目まぐるしく変化した。まさに弱肉強食の「戦国時代」になっていたのだ。

週刊東洋経済 2020年2/22号
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