10日弱で開設された「火神山医院」では、人民解放軍の医療スタッフ1400名が治療に当たる(新華社/アフロ)

2月2日、中国の湖北省武漢市において、新型コロナウイルスによる肺炎患者を専門に受け入れる「火神山医院」が完成し、人民解放軍に引き渡された。病床数は約1000で、同4日には患者の受け入れを開始した。春節(旧正月)の連休返上で突貫工事が行われ、工期はわずか10日弱だったという。

このように短期間で大規模な医療施設を建設し稼働させることができるのは、国内の資源を自由に動員できる中国共産党ならではの強みといえるだろう。中でも中国共産党が最も容易に大量動員できる人的資源が人民解放軍の軍人である。「火神山医院」では、人民解放軍の医療スタッフ1400人が治療に当たるとされている。

自衛隊や他国の軍隊と同様、人民解放軍はその人的資源を活かして、大規模災害における救難活動などの主役となっている。しかし、人民解放軍は災害時などに労働力を提供するだけでなく、平時にも公共サービスを提供している。その代表が医療サービスだ。