きうち・たかひで 1987年から野村総合研究所所属。日本経済の分析、ドイツ、米国で欧米の経済分析を担当。2004年野村証券に転籍、07年経済調査部長兼チーフエコノミスト。12年7月から17年7月まで日本銀行政策委員会審議委員、この間独自の視点で提案を行う。17年7月から現職。(撮影:尾形文繁)

ECB(欧州中央銀行)では、ラガルド総裁の下、新体制が始まった。最初の大仕事は、従来の金融政策の枠組みを見直す「政策再評価」である。

1月23日の定例理事会で同総裁は政策再評価の議論の期間について年末までをメドとする一方、ずれ込む可能性もあるとした。議論の内容についての説明は具体性を欠いたが、それは、理事会内部で意見が依然として分かれていることを意味しよう。

また、前任とは対照的に、ラガルド総裁が調整型であり、理事会で決定する前に総裁としての見解を示すのには慎重であることを反映している面もあろう。

政策再評価の議論の柱は大きく3つある。