温暖化を含む気候変動に反対する人は多い。対策の効率的手段として、炭素税の導入がある(ロイター/アフロ)

豊かな国の住民は中間層の崩壊に不安を募らせているが、世界には電気を使えない人々がまだ8億人以上もいる。しかも1人当たりに置き換えた欧米の二酸化炭素(CO2)排出量は、中国やインドのそれを大幅に上回る。状況がこれでは、貿易戦争で停滞する経済をテコ入れしようと中国が煙を吐き出す重工業生産を拡大したからといって、米国に文句をつける権利などあるまい。アジアの多くの地域にしてみれば、欧米の語る温暖化対策はどこかピントがずれて聞こえているに違いない。

仮に欧米が急進的な政策を導入し、経済成長のエンジンを止めたとしよう。だとしても、途上国が今のペースで消費を増やし続けるなら温暖化は食い止められない。