塚市は兵庫県南東部に位置する人口約22万5000人の街だ。宝塚といえば宝塚歌劇団を思い浮かべる人が多いだろうが、この街の歴史は古く、市内には大小200余りの古墳が存在する。宝塚の「塚」は古墳を意味し、人々に幸福をもたらす「宝塚」という古墳があったという伝説からとった地名だと考えられている。神社や仏閣も多く、中山寺や清荒神清澄寺(きよしこうじんせいちょうじ)や宝塚神社などは観光スポットとしても有名である。

宝塚は、西を六甲山系、北を長尾山系と山に囲まれ、中央部に武庫(むこ)川が流れる。1887(明治20)年には宝塚温泉が、1911(明治44)年には武庫川左岸に新宝塚温泉が開業している。豊かな自然と温泉。宝塚には昔から人を引きつける魅力があったのだ。

この地域の魅力に気づき、壮大な街づくり構想をぶち上げたのが、現在の阪急阪神東宝グループの創業者・小林一三である。小林が率いる阪急電鉄は、宝塚から梅田までをつなぐ宝塚本線、宝塚から西宮北口を経由して南に下り今津に至る今津線を敷設。大阪や神戸方面からも容易にアクセスできる鉄道網を整備した。おかげで、宝塚から梅田まで40分かからない。