「ゴーン事件は日本にとって恥ずかしいことだと思う」 逃亡直前に弁護団へ会社法の専門家が伝えた重大な見解

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カルロス・ゴーン氏の弁護団は昨年12月に田中亘教授の研究室に訪れたという(記者撮影)
世界中のメディアを集め、1月8日にレバノンで開いた記者会見の場で、カルロス・ゴーン被告はある人物の名前を口にした。
「東京大学のタナカ先生が『逮捕・起訴したことは日本として残念だ。非常に恥ずかしい』と言っている」ーー。この「タナカ先生」とは、会社法の専門家で東京大学社会科学研究所の田中亘教授である。
日産の西川廣人元社長はゴーン会見の受け止めを聞かれて、「受け止めというか、あの程度なら日本で話をすればいい話」と言った。新しい話は何もなかったとも指摘したが、田中教授が「恥ずかしい」と語ったという事実は、法律専門家の間で反響を呼んでいる。
ゴーン会見の翌日、田中教授に真意を聞いた。


――1月8日のレバノンでの記者会見で、「会社法の専門家である東京大学のタナカ先生が『違法ではないことで逮捕・起訴したことは残念だ。非常に恥ずかしい』と言っている」というゴーン氏の発言がありました。「タナカ先生」とは、田中教授のことですね。

そうです。

――実際にゴーン氏と会って話したのですか。

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