パナソニックのVRグラス(筆者撮影)

米ラスベガスで年明け早々に開催されたCES 2020。プレスカンファレンスで最も「残念な印象」を残したのはパナソニックだった。

北米でのコンシューマー事業を縮小し、カメラなど一部商品を除くとB2B事業に特化してきただけに、大きな期待はできないのかもしれない。そう感じたのは筆者だけではなかっただろう。2020年東京五輪を前に、著名アスリートを集めた「Team Panasonic」を編成しての活動報告に、CESの発表会場で15分以上もかけたのは、自信のなさと捉えられてもしかたないだろう。

ところが注目すべきガジェットがあった。展示会場には置かれていない、バックヤードで披露したある試作モデルが、そのデザインやスペックとともに話題を呼んだのだ。

それは世界初、HDR表示に対応したVRグラスである。

VRディスプレーといえば、フェイスブック傘下のオキュラスの製品に代表されるように、「巨大」というイメージがあるだろう。スキーゴーグルのように大きな、そして300〜800グラムの装置を頭に装着する必要がある。

熱烈なゲーマー向けは脇に置くとしても、ショールームなどビジネス用途に使うことを想定すると、こうした装着感の悪さは致命的と言えた。ところが、パナソニックが披露した試作機は150グラム以下の軽さ。上手に前後バランスを取った設計で、まるでメガネのように使いこなすことができる。