Bytonの電気自動車「M-Byte」は今年中に量産を行う予定だ (写真:REUTERS/Steve Marcus)

多くのテック企業はスマートフォンとテレビを継続的な収入源へと変化させることに成功した。そして今度は、自動車メーカーと手を組むことによって、自動車についても同じ変化を起こそうとしている。

自動運転車が広く流通するのはまだ先のことだが、自動車とテックの2業界は、「無線」で提供するサービスと機能を備えた自動車のアイデアを共に実現しようとしている。つまり、スマートフォンが使用しているのと同じワイヤレスデータネットワークを使うということだ。

とくに動画のストリーミング、車両機能のアップグレード、車内でのeコマースといったサービスは、自動車メーカーの喫緊のニーズに応えられるかもしれない。自動車メーカーは車両がディーラーの手もとを離れた後も、長期にわたってそのハードウェアから収益を得るための手段を求めているためだ。

テック企業は人々が自動車の中で過ごす時間を、成長につながる新領域だと考えている。

自動車をネットに繋がった収益マシンへ

自動車メーカー、テック企業は共に、ラスベガスで開催されるテクノロジー見本市、CESの機会をとらえて、自動車をネットワークに接続した収益マシンへと変えていくビジョンを表明している。

たとえばクラウドコンピューティングの大手、アマゾンとマイクロソフトが最前線に立ち、ネットワークに接続された自動車のデータ出入力の激流を掌握するチャンスを狙っている。

昨年12月、ゼネラルモーターズ(GM)のマーク・ロイス社長は、新しい大容量の車載電気システム、ストリーミングサービス、無線アップグレードなどによって利益を生み出す可能性について「非常に大きい」と述べた。

グローバルな自動車メーカーがこのような方向転換を行うのは、自動車販売による売り上げが鈍化し、厳しくなった排出基準に準拠するためのコスト上昇が利益率を脅かすためだ。こうした悲観的な状況を見越して、新たな収益源を求めているのである。フォード・モーターやGMなどの老舗自動車メーカーのシェアは2019年に大きく後退している。

対照的なのがテスラだ。1月8日時点のテスラの株式時価総額はフォードとGMを合わせた時価総額を初めて超えた。